アフリカの人権と食糧問題に寄与した2氏に授与

平和世界の実現に貢献した個人や団体を表彰する「鮮鶴平和賞」の第3回授賞式が2月9日、ワールドサミット2019が行われている韓国・ソウルのロッテホテルワールドで行われ、同サミットに参加している世界各国の首脳や各界の指導者など1200人が受賞者を称えました。

今回、鮮鶴平和賞に選ばれたのは、農業経済学者として、30年以上にわたりアフリカの農業イノベーションを通じてコメの生産と小規模農民の融資利用の拡大、農業部門への民間投資誘致、肥料業界の腐敗要素の一掃に取り組んできたアキンウミ・アヨデジ・アデシナ(Akinwumi Ayodeji Adesina)博士と、人権活動家で、アフリカの一部で成人儀礼として行われてきた女性器切除(Female Genital Mutilation=FGM)の問題を国際社会に訴えてきたワリス・ディリー(Waris Dirie)氏の2氏。

農業政策確立の先駆者としてアフリカの食糧安全保障に多大な貢献をしたアデシナ博士は、現在、アフリカ開発銀行(AfDB)グループの総裁として、アフリカ全体の多数の人々の生活向上をめざす「ハイ・ファイブズ(The High 5s)」を推進しています。

また、ディリー氏は自ら5歳でFGMを施されました。彼女はその経験を世界に伝え、1997年にFGM撤廃をめざす国連特別大使に任命されました。国連は2012年、FGM行為禁止決議を全会一致で採択し、2030年までにFGMを絶滅する目標を設定しています。

授賞式では、2氏の業績を映像で紹介した後、鮮鶴平和賞委員会の洪一植委員長が授賞に至る経緯を報告しました。

その後、同賞創設者の韓鶴子総裁と洪委員長からメダルと記念盾とともに50万米ドルの賞金が授与されました。

アデシナ博士は受賞スピーチの中で、韓総裁と関係者に謝意を述べるとともに、「空腹な世界に平和はありえない。この賞はこれらの世界中の、特にアフリカの最も特権を持たない人々のためにさらに活動するようにとの激励だと受け止めている」と述べました。

また、ワリス氏は、FGMのリスクを抱える女性、特に少女たちの現状を訴え、FGMが根絶され、少女や女性の権利が尊重されることのできる社会が建設されるまで闘い続けると決意を語りました。