〜 第108回超宗教フォーラム 〜

宗教者平和大使協議会・IAPD-Japan主催の第108回超宗教フォーラムが12月11日、由緒ある久國神社(東京都・港区)を会場に開催され、神道、仏教、キリスト教を代表する宗教者や各分野の平和大使など約25人が集いました。今回の主題は、「神道の伝統作法と美しい日本語」。第1部は、拝殿での正式参拝を通して日本の伝統の基となる作法を学びました。第2部は女性神職として長年このお宮を守ってきた鈴木つね子宮司の講演を伺いました。

鈴木宮司はまず、久國神社の由来と歴史から話を始めました。「当神社は古(いにしえ)より現在の皇居内にある紅葉山に鎮守されていたが、太田道灌が江戸城築城の際に溜池に遷座、以来この地を守護してきた。京都の刀工、久國作の刀が寄進されたことが神社の名前の由来。倉稲魂命(うがのみたまのみこと)を御祭神とする。45歳で宮司になって以来、40年奉職してきた」。室内に飾られた写真を指しながら、幼い頃からの思い出話も出ました。

続いて、「神道の基本は『祓い給え、浄め給え』。1年で最も大切なお祭りは新嘗祭。この日にきちんとご奉仕されているのが天皇陛下。玉串奉奠(たまぐしほうてん)は自分の心が清浄であることを示すもの。神道は自然発祥、神羅万象を神と排する。神様にお参りになればより良い人生が開ける」と語りました。キリスト教の側から出された多くの質問に、宮司は丁寧に答えました。

また、「このところ日本人の教育力低下を感じる」と続けました。宮司は憂いをもって「日本の伝統に立って神様を崇め神羅万象、生きとし生けるものを大切にする生活をしてほしい。『因果応報』。正しい考えを持てば神様は必ず助けてくださる体験が多い。信仰心が大切」と語りました。1人の牧師は「宮司さんは『まじめに正直に生きていれば、怖いものなどございません』と言われました。それはまさに聖書の教えと同じです」と感想を述べました。さらに、若者たちの言葉づかいも気になる宮司は、「日本人には綺麗な言葉を使ってほしい」と話しを結びました。

本回は、本年の通年テーマ「平和と開発のための宗教者の責任」の7回目。都内神社で日本の歴史と伝統を振り返る師走の午後、宗派の垣根を超えて親しい懇談のひと時が持たれ、参加者にとって良き1年の締めくくりとなりました。