「科学技術文明の未来」や「科学と価値」について国内の科学者・専門家が討議

東京都内で4月23日、「世界が直面する危機と科学者の責任」をテーマに「第1回ICUS懇談会」(主催:ICUS日本委員会、他)が開催され、大学教授、研究機関職員、元衆議院議員、大学院生、大学生など、計24人が参加しました。

現代を生きる私たちは科学技術の進歩の恩恵を受け、高度に便利な生活を享受するようになりました。しかし、その副産物として人類社会には数々の問題も露呈しています。地球環境の破壊や生命倫理の問題、兵器の高性能化、人間精神の荒廃など科学技術文明の未来に対する懸念も広がり、未来を担う次世代の若者にとっても深刻な不安要因となっています。

このような問題意識のもと1972年に創設された「科学の統一に関する国際会議」(International Conference on the Unity of the Sciences, ICUS)では、毎年、世界のノーベル賞受賞者を含む多くの著名な科学者が参加し、活発な議論がなされてきました。今年2月には第23回会議が韓国・ソウルで開催されました。

「ICUS懇談会」は、ICUSの趣旨に則り、科学技術文明の未来や科学と価値の問題等について討議するとともに、政策提言を通じて諸問題の解決に寄与することを目指す国内の各分野の科学者・専門家による政策研究懇談会です。

今回の懇談会の第1部では、林正寿・早稲田大学名誉教授による挨拶に続き、2月に韓国で開催されたICUS国際会議に参加した科学者が「科学の全体像と人類文明の理想」をテーマに発題し、人類に大きな恩恵をもたらした科学の「不完全性」とさらなる発展の必要性、そして科学技術を扱う側の人間性の成長が強く求められていることなどを強調しました。

第2部では、梶栗正義・UPF-Japan事務総長の挨拶に続き、今後の懇談会の方向性について議論を行いました。参加者からはさまざまな意見やコメントが多数寄せられ、ICUSに対する関心の高さがうかがえました。