UPFオーストリア主催のパネルディスカッション

経済の先行き不安やテロへの恐怖などを背景に今、ポピュリズム(大衆迎合主義)が欧米をはじめ、世界で広がりを見せています。

こうしたなか、UPFヨーロッパでは、UPFに所属する若者を中心にヨーロッパの未来を考える議論が始まっています。

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オーストリア・ウィーンでは5月、「壁それとも橋? ポピュリズム、統合そして欧州の未来」をテーマに、パネルディスカッションが行われました。主催はUPFオーストリア「ユース・コミッティー」。

5月22日にウィーン大学で開催された同イベントは、昨年12月に行われて以来、2回目。

若者、学生を中心に約70人が参加したイベントでは、4人のスピーカーが登壇し、さまざまな角度から現状や問題点について発表しました。

このうち、「ヨーロッパ学生フォーラム」のデビッド・メイネルさんはポピュリズムについて語りました。メイネルさんはポピュリズムについて、政治的なものだけでなく、生態学的、文化的ポピュリズムも存在すると説明しました。政治面では、右派と左派の双方でポピュリズムを見ることができると述べた上で、本質的な特徴として感情に訴えかけるものである、と強調しました。

メイネル氏は続いて、ポピュリズムのルーツをたどりながら今日の党制度が時代遅れであり、変化に対応できていないことを指摘しました。

次に登壇した、シリアのダマスカス大学元教授でウィーン在住のイスマエル・ヤシン氏は、自らドイツ語を学びながらオーストリア科学アカデミーで職を得た経験を語りながら、現在、「オーストリア統合基金」に移って取り組んでいるプロジェクト「Meeting Point Austria」について紹介しました。同プロジェクトは、シリアや他の難民が彼らがやってきた新しい国で、生活の拠点をつくりだすことを手助けするプロジェクトです。「知識は力と光であり、無知は暗闇である」と同氏は強調しました。

9000年前にさかのぼるシリア文化を概観しながら、同氏はこの地域で起こった3つのアブラハム宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)は、互いに協力し合う方法を見つけなければならない、訴えかけました。