平和の世紀となることが期待された21世紀は、テロリズムや宗教・民族間の紛争、国家間の軋轢などにより、深刻な分裂と対立が顕在化する時代になりました。一方、アジア太平洋地域では中国の軍事力増大により不安定さが増す一方、アメリカのプレゼンスの低下が懸念されています。
わが国は有史以来未曾有の大震災に見舞われましたが、国家としての非常事態や有事における危機管理体制の不備が露呈し、安全保障面での危機感が高まっています。また国内では人間関係や社会の基本単位である家庭の崩壊が進むとともに、家族や地域の絆が薄れ「無縁社会」と呼ばれるような孤立した個人による殺伐とした社会になりつつあります。多くの国民は日本の未来に不安を抱いており、わが国は国家としてのバックボーンを確立し、希望ある未来に向けて再生を果たすことが急務の課題となっています。
このように世界と日本の危機が叫ばれる中、国連経済社会理事会の総合協議資格を有する国連NGOであるUniversal Peace Federation(UPF:本部・米ニューヨーク)は、各分野で卓越したリーダーシップをもって活躍する有識者をこれまで「平和大使」として任命し、世界的な平和運動を展開してきました。
平和大使協議会は、世界的危機の時代にあって各分野の平和大使が世界的ネットワークを活かしつつ、相互の協力と連携を深めながら、平和世界の実現と新しい国づくりによる日本再生を果たすことを目的として設立されました。