第5回希望前進大会 オンラインで150カ国約200万人が参加

UPFなどが主催する「第5回希望前進大会」が2月28日、オンライン形式で開催され、約150カ国から事前に参加登録した約200万人を含め数百万人が視聴しました。「共生・共栄・共義に基づいた平和のためのパートナーシップ」というテーマのもと、新型コロナパンデミック、人種差別、貧困、不平等などのグローバルな主要課題に焦点が当てられました。

大会には、西アフリカの島国カーボベルデのジョルジェ・フォンセカ大統領、南米北東部ガイアナのマーク・フィリップス首相などの現役首脳をはじめ、マイク・ペンス米元副大統領、国連世界食糧計画(WFP)のデイビッド・ビーズリー事務局長など、世界的な指導者が多数参加しました。

基調講演を行ったUPF共同創設者の韓鶴子総裁は、今日の世界的な諸課題を克服するために、これまでにも増して人々の連帯と結束が重要であると強調しました。

マイク・ペンス米元副大統領(=写真下)は、「分断された朝鮮半島の平和的な統一は、より安定した太平洋地域の実現に間違いなく寄与するものであり、その目標は達成可能だ」と述べました。ペンス氏はその前提として、自由、平和、繁栄というビジョンは、米国と韓国の国民が70年近くにわたり共有してきたものであり、両国がこうした普遍的な価値で強く結ばれていると強調しました。

また、世界の飢餓をなくすために活動している世界最大の人道機関、WFPのデイビッド・ビーズリー事務局長(=写真下)は、「平和が実現すれば、飢餓に苦しむ子供たちも少なくなる」と述べ、平和の尊さについて訴えかけました。WFPは2020年、世界80カ国以上で約1億1400万人の食料支援を行い、同年のノーベル平和賞を受賞しました。

オックスフォード大学で感染症ワクチンの研究に携わり、新型コロナウイルスではアストラゼネカ製ワクチンの開発を率いたサラ・ギルバート博士(=写真下)は、ワクチン開発を始めとするヘルスケアの目的が「命を救うこと」とともに「互いを守りあう」ことにあると指摘。そうしたビジョンは「他者を守り、他者のために尽くす」というUPFのビジョンと一致していると述べました。

1993年、南アフリカ共和国の故ネルソン・マンデラ氏とともにノーベル平和賞を受賞したフレデリック・デクラーク南アフリカ元大統領(=写真下)は、アパルトヘイト(人種隔離)廃止までの苦難の道のりを振り返りました。デクラーク氏はまた、同国が長く共産主義勢力の包囲下にあったことにも言及しながら、94年に行われた全人種が参加する初めての民主的な選挙、96年の新憲法制定をへて今日の南アフリカが新しい歴史を形作っていると述べました。デクラーク氏は同国がまだ多くの課題を抱えているものの、「歴史の流れに逆行することはできない。絶対に希望を捨ててはいけない」と訴えました。