鳥取で新春平和大使セミナー

鳥取県平和大使協議会は1月6日、市内の会場で「新春平和大使セミナー」を開催し、約60人が参加しました。主催者を代表してあいさつした同協議会の金允坤(キム・ユンゴン)共同議長は、「コロナの試練を乗り越え、しっかりとした地域づくり、国づくりをしていく上で、多くの学びを得ることのできるセミナーにしていこう」と述べました。

続いて、UPF-Japanの梶栗正義議長が記念講演を行いました。講演は2部構成で行われ、第1部の「私たちの平和運動」では、世界平和実現のための国際機構として創設された国連の課題を指摘するとともに、UPFの国連改革についての取り組みが紹介されました。講演の中で梶栗議長は、国連が本来の役割を十分に果たせないまま機能不全に陥っていると述べ、特に各国の政治分野の代表による議論が国益を超えられないという国連の限界について指摘。これを解決するために、UPF創設者の文鮮明・韓鶴子総裁夫妻が提唱した宗教指導者を代表とする議会の設置による「国連二院制構想」について説明しました。

このほか、昨年2月に韓国で行われたUPF主催の「ワールドサミット 2020」の中でスタートした、政治、経済、宗教、学術、メディアの5分野の有識者、平和大使による新たなネットワークについても紹介されました。

続く「共生共栄共義社会と平和大使運動」と題する第2部で、梶栗議長は新型コロナウイルス感染症拡大が引き起こした国、社会、家族の分断状況について触れました。その上で、過去にも感染症の拡大が文明や世界秩序に大きな変化をもたらしてきたと指摘しました。

梶栗議長は「ポストコロナ」の時代に中国の台頭が懸念される中で、海洋平和秩序を牽引する国々による新たな文明圏の必要性を強調するとともに、「平和理想を掲げて推進しているのが平和大使運動であり、その目指すところは『共生共栄共義』である」と語り、講演を締めくくりました。