第6回希望前進大会

UPFなどが主催する「第6回希望前進大会」が5月9日、オンラインで開催され、著名な指導者や専門家など100万人以上が参加しました。今大会では、朝鮮半島の平和的統一を目指す専門家のプロジェクト「シンクタンク2022」の発足が発表されました。

大会は、韓国を拠点に世界194カ国でライブ中継され、14カ国の言語を介して進行されました。シンクタンク2022は、政治、経済、学術、宗教、メディア、芸術や文化など、幅広い分野の2000人以上の専門家による世界的なマルチセクター国際的なネットワークで、朝鮮半島問題を含む世界の最重要課題に対する共同研究に取り組んでいきます。

大会では、世界的に著名な各界指導者12人が基調講演を行い、シンクタンク2022の発足を祝うとともに、その意義に賛同の意思を明らかにしました。

潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長(=写真下)は、「シンクタンク2022のグローバルなネットワークは国際的な結束を強化するとともに、朝鮮半島の平和に良い変化をもたらすだろう」と強調。「私はUPF、そしてシンクタンク2022のリーダーである韓鶴子UPF総裁を称賛する」と述べました。

マイク・ペンス元米国副大統領(=写真下)は、「信仰、家族、民主主義、法の下の正義」の価値観を大切にする世界のリーダーが一同に会した本大会の意義を強調。その上で、「平和の種をまき続けることで、それがやがて韓国、米国、そして全人類に利益をもたらす平和の収穫の時を迎えることができると信じる皆様は称賛に値する」と述べました。

現在の北朝鮮に生まれた韓鶴子総裁と故文鮮明総裁は、朝鮮戦争中に韓国に逃れ、以後、平和世界の実現と韓国の再統一に生涯を捧げてきました。

ISCP(世界平和頂上連合)、IAPP(世界平和議員連合)などUPFの7つの世界的なネットワークと連携した「専門家のワーキンググループ」を形成するシンクタンク2022は、朝鮮半島非武装地帯(DMZ)上の国連平和公園設置、日韓海底トンネルの建設、金剛山観光の活性化などのプロジェクトを主導します。シンクタンク2022はUPFの国際指導者会議(ILC)や実態調査、韓国で今年開催予定のワールドサミットなどに連結されます。

マイク・ポンペオ元米国務長官(=写真上)は、「平和的に統一され、非核化された朝鮮半島は、地域に大きな平和と繁栄をもたらすだろう」とし、「宗教の自由はすべての自由の基礎となるものだ。祈り、信仰、主への献身があれば、平和は続くだろう」と述べました。

このほか、丁世均(チョン・セギュン)前韓国首相やフン・セン・カンボジア首相、韓国国内の5地域の国会議員や道知事ら10人が祝辞を述べ、「国際的な協力と連帯がかつてないほど必要とされている現在、シンクタンク2022の発足は時宜を得たものだ」と、賛意を示しました。

フセイン・アリ・ムウィニ・ザンジバル大統領は、アフリカ人が朝鮮戦争に参加した歴史を振り返り、アフリカ人とっても朝鮮半島の平和と民主主義は遠い地域のことではないと述べました。

(写真左上から時計回りに)丁世均前韓国首相、フセイン・ムウィニ・ザンジバル大統領、ジム・ロジャース氏(著名投資家)、デビッド・ビーズリー世界食糧計画事務局長、ニュート・ギングリッチ元米下院議長、マーク・エスパー前米国防長官

また、米国の著名投資家であるジム・ロジャース氏は、朝鮮半島が平和的に統一されれば「爆発的な成長」がもたらされると強調。「列車が非武装地帯を通過し、車が高速道路を走れば、経済発展の機会は無限に広がるだろう。南北だけでなく、中国、ロシア、日本、アジア、そして全世界に利益をもたらす」と述べました。

2020年にノーベル平和賞を受賞した世界最大の人道支援組織である国連世界食糧計画(WFP)のデビッド・ビーズリー事務局長は、「この集会は大陸を越えて、世界中の人々を平和、相互繁栄、公共サービスの精神で結びつけている」と述べました。

ニュート・ギングリッチ元米下院議長は、政府間の外交努力が失敗に終わってきたのは、「官僚主義、偏見、恐怖心」から抜け出すことができなかったからだと指摘し、シンクタンク2022は複数の国の人々が「従来の形式的な構造を超えて協力するという新しい方法を提供するものだ」と述べました。

マーク・エスパー前米国防長官は、レーガン元大統領が唱えた「力による外交」戦略を引き合いに、「ピンチは最大のチャンスになる時がある」と述べ、「強力で準備が整った軍隊、同盟とパートナーシップのネットワークに組み込まれた軍隊は、現在我々が直面している大国間競争の新時代において、極めて重要になるだろう」と述べました。

このほかにも、バージニア州トーマス・ロード・バプティスト教会のジョナサン・ファルウェル牧師、コソボのビョサ・オスマニ大統領、エルサルバドルのフェリックス・ウロア副大統領、アストラゼネカ社製の新型コロナワクチンの開発に関わったウイルス学者、サラ・ギルバート・オックスフォード大学教授、欧州委員会のジョゼ・マヌエル・バローゾ元委員長、ナイジェリアのオルセグン・オバサンジョ元大統領などが登壇し、大会にメッセージを送りました。

大会の最後に、韓総裁(=写真下)と各国リーダーが「シンクタンク 2022」の正式発足を謳う決議文に署名しました。